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ステーション〇〇プロジェクトって?

香美町の中には5つの無人駅があります。ステーション〇〇プロジェクトは、5つの駅を地域で見守り、新しい場へ生まれ変わらせるプロジェクトです。駅の無人化をまちの衰退の象徴ではなく、まちに面白がれる場所が増えたと捉え直して、その活用を考えます。(詳しくはこちらから)

何をする?

「ステーション◯◯プロジェクト」を僕たちは、「実験的な仕掛けを通して、“無人であっても、まちに暮らす人の息づかいが感じられるような場づくり”を目指すプロジェクト」にしたいです。今回はその第2弾!(vol.1 ステーションライブラリーの様子はこちらからご覧ください)

vol.2 みっけ!チカミチ

2023 年6 月、神奈川から香美町へ突然やってきた23 歳の女の子がいました。彼女は10 日間をまちの中で過ごしました。その10 日間は観光でも、移住でもない、僕たちも初めて接する滞在スタイルでした。きっかけは、彼女が香美町にやってくるにあたってしてくれたこんな相談でした。

「せっかく1 週間滞在するのなら、ぼんやり過ごすだけではなく、地元の人のお手伝いをしたり、地元の人と近い距離で過ごしたい」

それを聞いて、どうしようかと思案しつつ、僕たちは、地元で素敵なお店を営まれている方のチカラを借りることにしました。

「来月から1 週間香美町に来る女の子がいるんだけど、滞在期間中にお店のお手伝いさせてもらえませんか?」

こんな急でよくわからない相談にも関わらず、皆さん快く受け入れてくださり、結果、彼女は10 日間で3つのお店でお手伝いをしながら、店主や地域の方と関わり、絶えず彼女なりの視点から色々な発信をしてくれました。この滞在期間、近所の居酒屋さんは「今日の晩御飯は麻婆茄子だけど食べにくるか?」と彼女にあたたかな連絡を入れ、お店の常連さんは彼女の年上のお姉ちゃんのように彼女を家に招き、まちの色々な人が彼女を家族のように受け入れる風景が印象的でした。

滞在期間を通じて、彼女は「また会いたいと思える人と出会えたことが嬉しかった」「温かいまちで、離れるのが惜しい」「次はまちをより面白くするようなプロジェクトでも関わりたい」とたくさんの前向きな感想をくれました。そして、彼女の滞在期間中に彼女と関わったまちの人からは「このお店がどんな空間なのか新しい視点から意見してくれてとても貴重だった」「自分が普段暮らしている場所を肯定してもらえた感じがした」「素敵なご縁をありがとう、また帰ってきてほしい」と、それぞれに感情を揺さぶられる時間だったようです。

彼女の滞在を傍で見ていた僕たちは、彼女がまちへ飛び込み、日に日に深く潜っていく姿を新鮮に見ていました。そして、それを通じてまちの人の眼差しが変化するような感覚があり、僕たちも実際に眼差しが変化した当事者だったように思います。最初は「なんでこんなところに1 週間も滞在するん?」というのが地域の人の反応で、僕たちも半分そう思っていた気がします。でも、行ってみたいと思ってくれた彼女が、その場所で過ごしながら何を思ったかという純粋な発信は、僕たちの固定観念を捨てさせてくれて、もっと純粋に楽しく、面白く、気軽に自分たちのまちを肯定して、良くしていけるんじゃないかと思わせてくれました。

前置きが長くなりましたが、ステーション〇〇プロジェクトvol.2 は、そんな彼女がもう一度まちにやってくることをきっかけに企画しました。「6 月の10 日間で彼女と出会った人がまた駅で再会する」「彼女のように純粋な興味で初めて香美町へ飛び込んでくる人とまちが出会う機会」など多様な動機で、集まってくる皆さんと、鎧駅の地下道をイラストでペイントするワークショップが企画の中心です。屈指の絶景スポットである鎧駅の海側ホームへ向かう地下道を、薄暗い現状から胸が高鳴るような道へ、塗り替えることを目指します。

<日時>

2023 年11 月3 日(金)10:00-17:00

<場所>

JR 鎧駅 他

<プログラム>

鎧駅の地下道に、アートを描くことで、現状の薄暗い雰囲気を変え、駅を訪れた人に前向きな印象を与えたり、鎧駅での滞在を楽しく、まちの温もりを感じられるような場所に変化させることを目指します。アートディレクションは、2023 年6 月に10 日間香美町で過ごしてくれたmimomoさんが担当。「鎧駅が地域にとってどのような場所なのか」「鎧駅の地下道に関わる思い出」などを地域住民から聞き、共有しつつ、地域住民の語りを反映した壁面のリニューアルをワークショップ形式で行います。

11:00 鎧駅に集合

11:10 自己紹介・散策

まずは自己紹介をしつつ、鎧地域を散策します。

13:00 お昼休憩

14:00 ワークショップ(壁面にアート・コンテンツづくり)

鎧駅の地下道にアートや、駅を訪れた人の交流を促すコンテンツを作ります。

17:00 お披露目

<彼女(mimomo)のプロフィール/メッセージ>

プロフィール
神奈川県出身。
大学では空間デザインを学び、現在は人と日常をテーマにしたイラストを描いて活動しています。
その他ロゴ、看板、メニューデザイン、ときにはお店の空間など、平面から空間まで幅広くお店まわりの製作も手がけています。(絵という平面だけに捉われず、絵×〇〇という落とし込みに日々模索中です。)

メッセージ
ひょんなことから6月に香住長期滞在が決まり、そこからとんとんと今回鎧駅の無人プロジェクトに関わることになりました。6月の香住滞在を経て、「知らない場所」から「また行きたいと思える場所」になったことは本当に奇跡で、間違いなく自分の中で影響を受けた場所でした。今回再び香住に行ける喜びに加え、クリエイティブな面で関わることができるのは夢のようで、香住で自分の得意分野が生かされることとても楽しみにしています。そんな香住での今回のプロジェクトを通じて、何か少しでもわくわくや面白いという感覚のお手伝いができたら幸いです。

<お申込>

本サイトのコンタクトフォーム、またはメールで「氏名、年齢、住所、電話番号」をご連絡ください。(メール:info@hico-bay.com)

<主催>

一般社団法人HiCO-BAY